「ムーンフォール」は
2022年に公開された映画で、
国内ではプライムビデオで配信された作品です。
月に異変が起き、
月が地球に衝突しそうになる中、
何とか生き延びようとする人々を描く作品ですね。
個人的にゲームの「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」
（月があと3日で落ちて来る世界が舞台のゲーム）のようなネタが
気になったので、見て見ました。
実際に見た感想をお話していきます。
月に異変が起き、地球に迫って来る
ムーンフォールでは、月に異変が起き、
突如軌道が変わり、少しずつ地球に迫って来るという
状況になってしまいます。
そのままだと、地球に衝突して、
地球は甚大な被害を出す…という感じの展開ですね。
実際に映画の中では月がだんだんと接近してきて、
その影響により甚大な災害などが起きる様子も
描かれています。
特に中盤～終盤にかけて、月が地球にかなり接近し、
月の引力に引っ張られるような描写や、
月が大都市の上空スレスレの部分を通過していくような描写は
なかなか不気味な感じが漂っていて、
よくできていると感じました。
結構SF的な要素も多い
前半～中盤は、”地球に月が迫ってきたら”みたいな部分を
中心に描いていますが、
終盤からは急にSF要素が強くなり、
”月は実は巨大建造物だった”とか、
”知的生命体が他にも存在していた”とか、
突然、SFの要素がかなり強くなります。
特に終盤、未知の存在に遭遇してからは、
かなり雰囲気も変わった感じに見えたので
私は（SFも大丈夫なので）これはこれで楽しめましたが
人によっては、
前半と終盤でテーマがブレているように感じるかもしれません。
敵となる存在の不気味さは〇
本作では、月の暴走の原因となった敵
（遠い過去に別の場所で繁栄していた人類の祖先たちが
作り出したAIが暴走し、粒子化した集合体）が登場しますが
これはなかなか不気味な感じが出ていてよかったです。
特に中盤にかけて、正体不明の状態のまま
それが出て来る場面は絶望感もありましたし、
得体の知れない感じも出ていてよかったですね。
終盤、正体が分かってからもそれなりの存在感がありました。
映像は綺麗な感じで雰囲気も出ている
2022年の映画だけあって、映像はそれなりにキレイで
雰囲気も出ています。
↑の敵が出て来るシーンや、
最初に調査に向かった調査船のクルーたちが全滅するときの描写、
月が接近してくることによって起きる異常現象の描写、
終盤で人類の祖先が滅んだ際の回想シーンで、
暴走し始めるAIの描写などなど、
映像からは絶望感や雰囲気なども伝わってきて、
このあたりは評価できる部分だと感じます。
特に月の接近は不気味な感じもよく出ていて、
個人的には良かったです。
最後は割とあっけない
最後は割とあっけない終わり方をしていて、
主要登場人物も一部安否不明のまま
終わってしまいますし、
地球がどのぐらい打撃を受けた状態なのか、
全容が分からないまま、
主人公たちと、その家族が再会する場面と、
意味深なラストが描かれて物語は幕を閉じます。
最後の、博士が月の中でデータ化された状態で、
月の中に残っている文明の意識と会話するシーンは特に意味深で、
月の意識から「さぁ始めましょうか」みたいなことを言われて
「え？何を？」と、博士が答えるシーンで
物語は終わってしまっています。
”地球の復興を始めましょう”という意味にも取れますが、
もしかすると、人類側の味方っぽかった祖先の方も、
何か地球で目論んでいるようにも取れて、
不気味なエンドです。
ただ、今のところ続編などはないので、
どういう意味なのかは見る側の想像に委ねる…
ということなのかもしれません。
作中の犠牲者ネタバレ
ムーンフォールの作中で犠牲になってしまった
登場人物をご紹介していきます。
（作中の時系列順に並んでいます）
〇マーカス
冒頭の宇宙の調査中のシーンで、
黒い生命体に襲撃されて命を落とす。
〇盗みを働く集団（名前は不明）
中盤以降、ソニーらを執拗に追い回していたものの、
月の接近による飛来物が運転する車に激突、
リーダー格の人物が最初に命を落とし、
残りの2名も、月の接近に伴う異変に巻き込まれて犠牲となる。
〇トム・ロペス
終盤で、月が迫る中、
家族たちと一緒に避難している最中に
娘の酸素マスクが故障してしまったため、
自分の酸素マスクを娘に渡し、娘に対しては
「後から追い付くから先に行って」と伝えて、
そのままその場に倒れる。
（※月の接近により、一時的に酸素が失われている状態でした）
〇K・C・ハウスマン
終盤で月の中に救う黒い生命体を撃破するために、
誰かが犠牲にならないといけない状況が生じ、
当初はブライアンがその役割を果たそうとしたものの、
ブライアンと、それを止めようとするファウラーが口論している間に
自らがポッドを切り離し、黒い生物を撃破するための
爆弾を起動、そのまま命を落とす。
ただし、意識は月の文明によってデータ化され、
肉体は滅んだものの、意識は健在である模様。
その他、終盤でダグ（将校）らのいる基地が
月の接近に伴う飛来物によって、崩壊する様子が
描かれていましたが、
その後一切登場しないために、どうなったのかは
作中では明らかになっていません。
続編は存在しているの？
2022年現在、ムーンフォールの続編は
存在していません。
月の衝突は避けることはできましたが、
描写的に「相当甚大な被害」が各国に
出ている感じだったので、
このあと、もしもラストで描かれていた
「始める」という言葉が地球にとって悪いことであった場合、
今度こそもうどうすることもできないような気はします（笑）
