「龍が如く 劇場版」は
2007年に公開された映画で、
プレイステーション2で発売された「龍が如く」を
原作とした実写映画です。
こちらを実際に見た感想やネタバレを
お話していきます。
「龍が如く1」の実写版
こちらは「龍が如く1」の実写版で、
1の物語をベースに展開されていきます。
ただ、ゲーム1本分の内容を1本の映画で完全に再現することは
時間的にも困難だったのか
かなりカットされている部分があり、
オリジナルエピソードなども挿入されているため
”1がベースながら、かなり内容自体は違う”作品になっていますね。
実写版にも登場した原作のキャラは?
実写版に登場した原作のキャラは
下記の通りです。
・桐生一馬
・真島吾朗
・澤村遥
・伊達真
・一輝
・錦山彰
・風間新太郎
・澤村由美
・神宮京平
以上になりますね。
1の主要キャラ全員が登場しているわけではなく、
嶋野や、寺田などのキャラクターは実写版には登場していません。
また、錦山や風間、由美もかなり脇役になっているため、
大幅に原作よりも出番が減っている状態です。
映画単体で見るとかなりの「説明不足」
私は原作のゲームもプレイ済みだったので、
設定を頭の中で補完することができましたが
映画単体で考えると壊滅的に説明不足になっていて、
映画としてはかなり厳しい評価を付けざるを得ない作品です。
例えば、
・桐生はどんな人物で、何故服役していたのか
・真島と桐生の関係は何なのか(これでは真島がただのおかしな人)
・桐生と錦山、由美の関係が映画単体ではほぼ描かれずに不明。
・由美が美月を名乗っていた理由も、映画単体では不明瞭
・遥と桐生が出会った理由も不明
・100億事件が何故起きたのかもイマイチ不明瞭
・神宮の目的もよく分からない
と、何もかもが説明不足になっていて、
原作ゲームを知らないで見ると「???」になるのは
間違いないような、そんなレベルの内容です。
尺の都合上もあるとは思いますが、
相当な説明不足感を見ていて感じてしまいました。
このシーンいらなくない?という所が多すぎる
説明不足は尺の都合…なのかとも思うのですが
その割には”無意味なシーン”が多く、
しかもそれに結構な時間を割いているので、
思わず首を傾げてしまいます。
例えば、
「強盗二人組のエピソード」は、ほとんど物語の本筋に
関係ない割に、無駄に何度も出てきますし、
オリジナルキャラの悟と唯のエピソードも、
本筋に何か関係があるのかと思いきや、
ほとんど桐生とも会わずに、何の意味もないまま終わってしまい、
正直、”いらない”ように思えてしまいます。
しかも、悟と唯の場面は無駄に多く、
かなり時間を無駄遣いしている上に、
最後も結局、意味のないまま、ハッキリと過去も描かれずに
終わってしまったので「これ、確実に要らない気がする…」と、
強く思いましたね…
原作キャラのシーンならともかく、
オリジナルキャラですし、
映画としても、原作ファンサービスとしても必要なかったような気がします。
現実離れしている点が多い
ゲーム版もある程度現実離れしているので、
まぁ、それは良いと言えば良いのですが、
映画版はそれにも増して現実離れしていて、
平気で銃撃戦を行ったり、桐生も普通に人を撃ってたり、
ヘリコプターが街を破壊しながら飛んできたり、
過剰な演出が見受けられます。
しかも、最後の最後で、突然ゲーム中のアイテムを飲んで
桐生がパワーアップして、ラスボス的存在を倒すシーンは
思わず失笑してしまいました。
色々な要素を詰め込みすぎて、まとまりが無くなってる気がする
結果的に、色々な要素を詰め込みすぎて、
まとまりが無くなっている印象で、
特に前半は、見るのを途中でやめようかと思ってしまったぐらいでした(汗)
色々なシーンが無秩序に詰め込まれた感じで、
最後も特に深い説明はないまま終わってしまうので、
オリジナルキャラのエピソードを全て省き、もう少し本筋の部分で
説明を入れておくと、分かりやすく、より良い作品になったかな?と、
感じます。
実写化されたことには価値はある
色々気になる部分はありましたが、実写化にチャレンジする姿勢は
とても凄いことだと思いますし、
ゲームの実写映画をこうして見ることができる、ということには
とても大きな価値はあると思います。
また、雰囲気はそれなりに出ていた部分もあるので、
”無駄なエピソードを入れない”
”ちゃんと説明をある程度入れる”という部分だけでも
上手く行われていれば、全然評価も変わった作品かな?という
印象は受けました。
あと一歩、惜しかった作品…
と、いうところですね。
ベース自体は悪くはなかったとは思うので、
今後、もしもまた2以降の実写(今更作られる可能性は低いとは思いますが)映画が
出たりするのであれば、見てみたいとは思います。
作中の犠牲者ネタバレ
龍が如く(劇場版)での作中の犠牲者ネタバレです。
作中の時系列順に記載されています。
・神宮京平
終盤でヘリコプターでの移動中に
狙撃手の徹に狙撃されて絶命。
その後、由美の起こした爆発にも巻き込まれる。
(※ただし、由美が爆発を起こさなくても既に絶命していた模様)
・澤村由美
終盤で唐突に桐生の前に姿を現し、
神宮を仕留めるため、と自ら事前に設置していた
爆弾を爆発させて命を落とす。
・錦山彰
終盤で桐生との戦いに敗北。
その後、建物が爆破されたため犠牲に?
(登場せず、話題もないため生きている可能性も)
・唯
終盤で追っ手に追われている際に撃たれて負傷。
悟に背負われて病院に向かっていたものの、
途中で息絶えてしまう。
なお、原作では風間は「1」で、
命を落としていましたが
劇場版では最後まで存命でした。