大怪獣の後しまつのレビュー!色々混ぜすぎて、混沌とした料理に…?

映画

「大怪獣のあとしまつ」は、
2022年に公開された映画です。

その名の通り”大怪獣”を倒した後を描く作品で、
普通の怪獣映画だと、怪獣を倒したところ(あるいは怪獣が去っていく)で
物語が終わることがほとんどですが、
本作はあえて”その後”を描いた作品です。

こちらを実際に見た感想をお話していきます。

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題材はとても面白い

確かに、怪獣映画で倒された怪獣の”後始末”は
どうなっているのかは、言われてみれば非常に気になるところでしたし、
最初にこの映画の存在を知った時には、
”とても面白いものが出て来た”と、そう思いました。

ただ、少し仕事が忙しかったこともあり、
公開日を迎えても、見に行かない状況が続いていた中、
どうやら”とんでもない評価がついている”ことを知りました。

普段はあまり、先に映画の評価を見たりはしないのですが
この作品の場合は、ツイッターでトレンド入りするほどに
当時、悪い方向で話題になってしまっていて、偶然知ってしまった感じですね…

その後もしばらく見てなかったのですが、
プライムビデオにも配信されていましたし、
”評価は悪いみたいだけど、自分の目で確かめてみよう”ということで、
実際に確かめてみました。

期待値を高くしなければ見れないわけではない

実際に見た感じ、”確かに、これを事前情報なしで映画館に足を運んだら”
ああいう評価になるのも頷ける、という感じの内容でした。

と、言うのも、”作る側”と”見る側”の求めているものが
全然違った感じで、
作る側は恐らくコメディ映画を作りたかったように見えましたが、
観客側の多くは”真面目に怪獣の後始末をするところ”を見たかったのだと、
そう感じるような作品でした。
(私も、真面目に怪獣処理をする作品を見て見たかったですね…)

ただ、事前に評価を知った上で見ると、期待値が低い状態で
映画を見ることになるため、
そこまで酷くは感じませんでしたし、先が気になる部分も
あったので、事前の期待値で印象が大きく変わるかな?とは感じました。

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ひたすら悪ふざけしてる感じの内容

内容としては、ひたすら登場人物たちが
”不真面目に怪獣の後始末をしている感じ”で、
かなり、登場人物の”行動”のレベルは低いです。

大事な会議の部分で寒いことを言う登場人物ばかりだったり、
大臣たちも全く真剣に怪獣の後始末をしようとしている様子が
なかったりと「なんだこれは…」と思ってしまう人が
多いのも事実でしょう。

私も序盤から「ノリが軽すぎる…」と、そう感じました。

また、何故かやたらと下品な表現やセリフが多く、
そういう映画ならともかく
”この映画にそういうの、そんなにたくさんいらなくない?”と
思ってしまったのは事実です。

色々な要素を混ぜすぎている感じがする

物語の内容も、約2時間の中に
かなり色々詰め込みすぎた印象で、
登場人物の複雑な思惑や主人公の過去に纏わる話など、
色々な要素を盛り込んでしまったが故に、
全てが中途半端になってしまっている印象で、
ラストシーンも「???」という感じで終わってしまう印象です。

結局主人公は何だったのかも、イマイチよく分からない人も
多いと思いますし、
主要キャラクターの一人、正彦も何を狙っていたのか
(何か企んでいるような雰囲気の描写が何度かある)
ハッキリしないまま終わってしまいますし、
色々と中途半端な状態になってしまっています。

また、途中からは、大怪獣の液体を浴びた人間(条件は具体的には不明)に
キノコが生えて来るという恐ろしい出来事も起き始めますが、
その描写もイマイチ最後まで生かされておらず、
「え?キノコいる?」という感じでした(笑)

一人だけキノコだらけになってヤバそうな人が出てきますが
(これだけ急にちょっとグロテスクなので苦手な人は注意)、
そのあと、大臣にもキノコが少し生えたりしても、
普通に元気にしていたりするので、「え?これ放っておいて大丈夫なの?」と
こっちが心配になる感じでした。

最後の展開も…

最後の展開も、伏線はあったとは言え、
”怪獣のあとしまつ”をテーマにした作品で
現実離れした超人的現象(?)で片付いちゃいます!みたいな感じは
個人的には「え…」という感じではありました。

それまで、それなりに真面目に後始末をしようとしていた感じだったので
伏線はあったとは言え、最後の最後があの結末だと、
拍子抜けする人は多くなるのかな?と、感じましたし、
私も拍子抜けしました。

「題材」は本当にいいだけに惜しい

この映画自体、題材は本当に素晴らしいものだと思いますし、
作り方次第では、本当に傑作になっていたと思います。

ただ、蓋を開けて見ればコメディ映画だったので、
ちょっと、作り手と見る側の向いている方向が
違ってしまったのかな…?と、感じる作品でした。

最初からコメディ路線がもっとプッシュされていれば
世間の評価自体ももう少し違ったような気がしますが、
”真剣な後始末”を期待して見に行ってしまった人を中心に
”なんだこれは”と、なってしまったような作品だったのだと思います。

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怪獣の名前は?怪獣の戦闘シーンはある?

作中では怪獣は既に倒されており、
怪獣の戦闘シーンはありません。
回想シーンでも登場しないので、
怪獣映画自体を見たい人は、他の作品の方がいいですね。

なお、怪獣の名前は作中開始時点では
ついていませんが、物語の途中で、
「希望」という名前がつけられて、
以降はその名前で呼称されています。
(倒すまで名前つけなかったのですか…笑)

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