「キャノンレース」は2015年に公開された映画で、
2000キロを超える長距離レースに挑む主人公と、
その周囲の人々を描く作品です。
基本的にはレースメインですが、
(割と早々にレースが始まって最後までレースしています)
一般道を普通に走りながら目的地にたどり着くことを
目的としたレースなので、
旅行のような穏やかな感じで、物語は進んで行きます。
こちらの作品を実際に見た感想をお話していきます。
何となく旅行しているような気分に
物語の大半が長距離レースですが、
ちゃんとした大会ではなく、サーキットを走るわけでもないので
どことなく参加者たちが旅行しているような感じの
緩いレースが展開されます。
旅行中にどこかに立ち寄った感覚とか、
普段見られない景色とか、
車で長距離移動する状況ならではの車内の雰囲気とか、
そういう”旅気分”を映像を通して
ちょっと味わえるような、そんな作品です。
ある意味、旅行的なものを味わえるような一面もあります。
本格的なレース描写は少ない
描かれるのはある程度ルートも自由かつ、
一般道で”先にどこどこに到着した人の勝ち”みたいな感じのレースなので
レース開始から終盤まで、あまり激しいレース描写はありません。
そのため、映画の大半が”レース中”ではありますが、
真剣勝負のようなレース描写は意外と少ないです。
参加者も20組以上登場していますが
メインとなるのは主人公とその娘のペアと
主人公のライバル・TT、
主人公の友人のドフェン、
主人公の恋人的存在のシルビアの4チームで、
他は早々に目立たないままリタイアしていきます。
実質上はこの4組の戦いのような感じなので、
台数が少ないのも、レース感を少し薄れさせている気はします。
ギャグ路線の作品
作品としてはシリアス路線ではなく、ギャグ路線の作品で、
終始、ギャグが散りばめられているような感じです。
特に、唐突に登場人物が増えたり、
意味もなく退場したりすることもあって、
混沌とした感じですね(笑)
主人公たちを追う警察官は
完全にギャグ要因と化していて最後まで
あまり活躍できないままだったりと、
全体的におふざけ感が漂う作品です。
特にラストの展開は
とんでもないことが起きるので、
笑うような状態ではないのですが
笑ってしまいます(笑)
個人的にはこれはこれで楽しめましたが(旅気分と共に…)
シリアス路線を望む人にはあまり向かないかもしれません。
主人公が割と酷いキャラ(笑)
主人公のキャラクターが割ととんでもないキャラで
速度違反100回越えかつ、離婚2階を経験していて、
作中でも、妻を乗せたまま事故を起こしたり、
娘を預かっても後半まで常に冷たく扱ったり、
アレルギーを知らずに病院送りにしたり、
とんでもない行動を繰り返しています(笑)
中にはこの主人公のとんでもない態度に
耐えかねる人もいるかもしれません(笑)
ライバルキャラたちに関しても
あまりバックストーリーが語られない
(特にTTは何者なのかほぼ語られていない感じ)ので、
深いところまでは考えずに
頭を空っぽにして楽しむような、そんな感じの作品ですね。
最後に勝利をしたのは?
レースは、終盤に生き残ったのは
主要キャラたち4組で、
主人公とTTが激突し、主人公が1位でゴールできそうな状況になったものの、
レース終盤で友人・ドフェンの車に同乗していたドフェンの友人の
ニーバッケンが命を落としてしまったために
(レース開始時から体調が悪いと繰り返していた)、
その友人たちに配慮してか、主人公はドフェンに勝ちを譲り、
ドフェンが優勝を果たしました。
1位・ドフェン
2位・主人公
3位・TT
4位・シルビア
という感じですね。
他の参加者たちは特に目立つ活躍もないまま
それぞれリタイアしていました。
シルビアも特にあまり見せ場はなく、
主人公との関係性も
特に進展する様子もないまま終わってしまいましたね(笑)
ラストのオチは恐ろしいことに…
終盤では、ドフェンの車に乗っていた
ニーバッケンという人物が、
急に動かなくなってしまい、息絶えてしまいます。
(呼びかけても返事がなく、微動だにしない状態)
ドフェンはそのままゴールをして、
ゴール後にニーバッケンへの弔いの言葉を口にしたあとに、
ニーバッケンの遺体を車に乗せたまま
ゴールのノール岬から海に向けて(岩でアクセルを踏み)、
海へと車ごと埋葬しようとします。
が、車が岬から飛び出して海に向かっていく途中で
ニーバッケンが目を覚まして
(絶命したわけではなく、寝てただけのようです)
そのシーンで物語は終わります(笑)
あのまま海に落ちて命を落としてしまったのか、
それとも車から脱出して無事に助かったのかは…
謎のままです(笑)
それにしても、呼吸とか心臓とか
確認しなかったのでしょうか?笑
…私は見ていて「絶対この人寝てるだけっぽい気がする」と
思っていたら(ギャグ映画なのでやると思った)
案の定、その通りでした。
まさか埋葬までされてしまうとは思いませんでしたが笑
作中の犠牲者ネタバレ&その後はどうなったの?
キャノンレースは、特に犠牲者は出ていません。
ニーバッケンは…
どうなったか分かりませんが
あそこで物語が終わっているので
とりあえず終わった瞬間はまだ生きているということで…。
ラストシーンでは4組のレーサーはゴールしましたが
警察に包囲された状況で終わるので
4組とも、それぞれ連行されるものと思われます。
また、釈放はされる?のだと思いますが、
色々厄介なことになりそうな結末でした。
ただ、主人公は娘との関係を修復できたようなので
その点は良かったのかもしれません。
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