劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さんのレビュー!

映画

「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」は
2019年6月に公開された映画で、
オンラインゲームを通じて父親と絆を深めようとする、
主人公の計画を描く作品です。

ファイナルファンタジー14が映画の中に実際に
重要な要素として登場し、
ファイナルファンタジー14の画面も使われているなど、
一風変わったスタイルの映画ですね。

こちらを実際に見た感想をお話していきます。

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実話をベースとした物語

本作は、実際にFF14をプレイしていた一人のユーザーが、
オンラインゲームを介して父親に親孝行したいということで、
その様子をブログに綴った内容が、映画化されたもので、
実話をベースとしたお話になっています。

今でも(2024年現時点)そのブログを見ることができますが、
確かに映画と同じように、
色々な出来事があって、一つの実際にあった物語が
ベースになっていることが伺えます。

映画の内容が、どこまで実話なのかどうかは
また別として、実話をベースとした物語として、
高い完成度に仕上がっているように感じます。

FF14を知らなくても大丈夫?

私は、ゲームを大量に遊びますが、
ファイナルファンタジー14は遊んだことがなく、
その内容も、ジャンルやざっくりしたものを知っている…という程度です。

ただ、ゲームの存在と、オンラインゲームがこういうものだ、ぐらいまで
知っていれば十分で、
”ファイナルファンタジー14をプレイ済みであること”や、
”ファイナルファンタジー14の世界観を熟知していること”などを
求められたりする作品ではありません。

ゲーム中の映像も映画に出てきますが、
ちゃんと、映画の物語として必要な描写で、
ゲームのFF14をやったことがなくても理解できる内容なので、
FF14のことを知らない、遊んだことがない人でも
映画として、問題なく楽しむことができるかと思います。
(ユーザーの方なら、もっと共感できる部分も増えたりしそうですが)

ただ、ゲームが関わってくるので、
ゲーム自体に理解がない人や、否定的な感想を持つ人には
あまり向いていないかもしれません。

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物語としてしっかり成立している作品

映画として考えても、
”ゲームが登場する癖の強い作品”ではなく、
ちゃんとした一つの物語として成立していて、
FF14関係の部分だけではなく、父親との人間関係や
主人公の会社での人間関係、家族関係など
色々な人間ドラマも盛り込まれていて
”しっかりとした映画”になっています。

見る前は少し不安(ゲーム要素が強すぎたりするんじゃ?など色々…)も
ありましたが、映画としてもゲーム関係の映画としても
バランスよく楽しめる作品になっていて、
そのあたりのバランス配分もとても上手にできている作品に
感じました。

前半は父親との絶妙な空気感も

物語の前半では、
突然退職した父親の真意が分からず、
ヒリヒリしたような、そんな空気感も描かれています。

作中に登場する”お父さん”は、悪い人間ではないのですが
口下手で、序盤では主人公とあまり会話もないような
ある意味、ヒリヒリするような空気感が演出されています。

見ていてヒリヒリするような感じが画面の向こうからも
伝わってくる、絶妙な演出になっていて、
この辺りも非常にうまく作られていて、見事でした。

細かい部分の結末は描かれない

本作は、あくまでも主人公とその父親の
人間関係に重点を置いているので、
その他の部分は、少しおまけ気味に描かれています。

例えば、主人公は終盤で海外転勤の話が出てきますが、
これが後に問題になってくるのかと思っていたら
あっさり終盤で転勤していたり、
主人公が同僚と良い感じになる恋愛的な要素もありますが
このあたりの部分もどうなったのか
イマイチ曖昧なまま終わっています。

また、主人公の妹の結婚の話も最終的には
どうなったのか(映画内では)分からないまま
終わっていますね。

ただ、こういった部分まで描いてしまうと、
本筋の部分が映画の時間では描けなくなると思うので
個人的にはこの感じで良いかな?とは思います。
(逆に、気になる人は気になるとは思いますが)

映画を見終えた後に…

本作を見終えたあとに、”実話がベース”とのことだったので
実際にこの映画の元となったお話が綴られている
ブログ(2024年6月時点ではまだ見れました)も
見に行きましたが、
実際にキャラクターも、ハンドルネームも映画のままで、
かなり実話の部分がベースになっているのを
改めて感じることができました。

ブログの方も、映画化やドラマ化されたりしたのが
頷けるほど、読ませる文章になっていて、
映画とはまた別に、楽しむことができましたね…

ただ、残念なことに映画でも登場した
「マイディーさん」も、「光のお父さん」も、
既に亡くなられているようで、
ブログの後半に綴られた文章は一人の人生を
感じさせる、そんな内容になっていました。

原作者様のブログがいつまで表示されるかは分かりませんが、
もし映画を見て、興味を持ったのであれば、
見られるうちに、見ておくと
映画とはまた違う、考えさせられるものを
見ることができるかと思います。

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続編は存在しているの?

続編は現時点では存在しておらず、
この先について描かれることはないかと思います。

ただ、映画版が作られる前の2017年には
連続ドラマとして放送されており、
基本的に同じ物語ベースではありますが、
キャストなども異なっているため、
こちらも目を通して見ても良いかもしれません。

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