「エアポート2021」は、2020年公開の
映画で、ハイジャックされた飛行機に
唯一立ち向かうことができる旅客機が
その飛行機を止めようと戦いを挑んでいく話です。
なお、”エアポート”と名のつく映画は
他にも多数ありますが、
他のエアポートとの関係はありませんので、
本作から見ても問題ありません。
(B級映画ではよくあることで、
アルマゲドンやデイ・アフター・トゥモローなど、
名作の題名をそのまま使うような作品がよくあります)
強引な旅客機バトルが展開
映画の内容としては、旅客機がハイジャックされて、
敵の首謀者が”要求を呑まなければ旅客機を原発に突っ込ませる”と
そんな声明を出すのですが、
その直前に敵の首謀者によって、軍のシステムがダウンさせられており、
ミサイルも戦闘機も使えない状態に陥ってしまいます。
そのため、止める手立てがなく、
ハイジャックされた旅客機を止めることができるのは
”主人公たちが乗っているたまたまフライト中だった旅客機だけ”ということになり、
その旅客機の機長や、乗り合わせた連保警察官らが、
敵に立ち向かっていきます。
かなり強引に”この旅客機がやるしかない!”みたいな状況に
持って行っているのはなかなか笑えます。
ご都合主義な展開もなかなか笑える
旅客機が、ハイジャック機を止めるしかない!となった際に、
”乗員・乗客全員の同意を得る必要がある”となるのですが、
作中では一人がごねただけであっさり全員同意していて
「えっ!?」と思ってしまうぐらいに
みんなあっさり納得します。
(作中で描かれている客席以外の乗客もあっさり同意したようです)
かなり映画の展開の都合に合わせた展開ですが、
なかなか笑えます。
(リアリティを求める人にはあまり向いていないかもしれません)
数々の作戦を決行
ハイジャック機を止めるために、作中では
主人公たちが乗る旅客機が数々の作戦を決行していきます。
現実ではあり得ないようなものも多いですが
”映画”として考えて見れば、それなりに楽しめると思いますし
個人的には楽しめました。
(現実離れしてる!!みたいに気にしてしまう人はダメだと思いますが…)
作中で実行した作戦をまとめてみます。
①旅客機が接近することでハイジャック機の高度を下げさせ、
国防省が用意したランチャーでハイジャック機を撃墜する
⇒ランチャーを外して失敗
②旅客機側からシステムを同期させ、ハイジャック機を遠隔操作
着陸させる
⇒直前で敵が飛行機の電源を一旦切ったために同期が切れて失敗
③旅客機をハイジャック機の上に飛行させて、
カートを上から落とし、ハイジャック機を破壊、墜落させる
⇒打撃は与えたものの墜落には至らず
④直接体当たりして、既に破損しているハイジャック機を落とす
⇒かなりの打撃を与えたもののやはり墜落せず
⑤「④」でハイジャック機の扉が飛ばされたために、旅客機にいる
連保警察官と消防隊員が旅客機側から直接乗り込み
中にいる犯人を制圧する
⇒成功
こんな感じにバラエティ豊かな作戦を決行し、
最終的には敵の陰謀を阻止、乗客たちも全員無事で
ハッピーエンドで物語は終わっています。
無能な司令部…
作中の国防省はほとんど活躍しておらず、
謎のウイルスでシステムダウン⇒旅客機(民間)に運命を託すしかなくなったり、
プランBを用意していなかったり、
最初にランチャーを放った際にそれを外したり(しかも1発しか用意していない)、
敵のゾロトフの居場所を突き止め、そこにゾロトフはいたのに
簡単に逃がしたり、
(裏口に誰も兵士がおらず、あっさり逃がしています笑)
どうしようもない行動の数々が見受けられます。
もうちょっと頑張って!と言いたくなってしまうような
行動の数々はかなりシュールです。
敵も無能だった…!
無能なのは味方司令部だけではなく…敵もなかなかの無能で、
ユリアとヴィクターは、レイたちが乗り込んできたあと、
ほぼ無防備のまま銃を持つレイたちに向かって行き、
あっけなく倒されています(笑)
しかも、何故か二人とも堂々と出てきて、
銃を持ってるレイではなく、丸腰の消防隊員の方ばかり
攻撃していて、二人とも背後からレイに撃たれて命を落としています(笑)
いったいどうしてそんなに無計画なのか、不思議なぐらいですね。。
加えて、もっと謎のなのが敵のリーダーのゾロトフで、
ユリアたちが倒された後に、
主人公たちが乗る旅客機に突如通信を入れて
「俺は闇だ」みたいな、意味不明な言葉を口にします
(具体的なセリフは少し違ったかもしれません)
で、何かするのかと思えば特に何もせずに
飛行を続けて、旅客機に体当たりされて墜落、
そのまま終了という、もはや”何しに来たんだ!?”状態でした。
味方側も、敵側も、
とんでもない浅はかな行動ばかりしていますが、
そこを笑いながら見るのであれば、
十分に楽しめる映画であるとは思います。
作中の犠牲者ネタバレ
「エアポート2021」の作中で犠牲になった登場人物を
時系列順にご紹介していきます。
〇ユリア
ゾロトフの部下の一人で、作戦の実行役。
飛行機に乗り込んできたレイたちに襲い掛かるも
レイに撃たれて命を落とす。
〇ヴィクター
ゾロトフの部下の一人で、作戦の実行役。
ユリアが倒された後に、自らもレイたちを迎え撃つも、
ユリアと同じようにレイに撃たれて命を落とす。
〇ゾロトフ
敵のリーダー。ユリアたちが倒された後に、
何故か小型機に乗った状態で旅客機の前に姿を現すも、
体当たりされて墜落、命を落とす。
〇他のエアポートのレビュー〇
・エアポート2018
ホラー要素の盛り込まれた作品です。
・エアポート2022 ザ トップガンナー
こちらでは、爆弾が機内に持ち込まれてパニックが発生します。
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