シンプル1500シリーズの一つとして発売された
「THEリアルレーシングTOYOTA」を実際に遊んだ感想を
お話していきます。
プレイステーション1で展開されていた
シンプル1500シリーズの作品の一つで、
Vol38として発売されたタイトルですね。
一応、低価格（1500円）ながら
TOYOTAの実名の車が登場しているなどの点は、
評価できる点と言えます。ただし…。
この時代によくあった「普通」の感じのレースゲーム
まず、レースゲームとしては
この時代（プレイステーション1）に”よくあった”感じの
レースゲームで、
基本的な部分はしっかりと作られているとは思います。
モードや、設定各種に関しても
”無難に”揃っているので
基本的な土台としては特に問題はないように感じました。
本当に”ありきたり”ではありますが、
”足りない”という感じもなく、
可もなく不可もなく、基礎的な部分は揃っています。
やり込み要素は自分で見つけるタイプ
このゲーム自体の一番「寂しい」と感じる点は
”何もクリアしていく要素がない”ということですね。
この点は個人的に”非常に大きなマイナス”でした。
例えばレースゲームでは
よく、グランプリをクリアするとマークがついたり、
次のグランプリが解放されたり、
車がアンロックされたり、そういう要素があったりしますが
このリアルレーシングTOYOTAにはそういった要素が
一切なく、”ただ遊ぶだけ”になっています。
コースもマシンも最初から全てが解放されていて、
何をクリアしても、クリアした印などがついたりすることもない…
本当に”ただ遊ぶだけ”の作品になっているのです。
…これは、ただ”残念”の一言で、
クリアマークの一つだけついてくれるだけでも
大分、遊べるようになったと思うのですが
”何もない”ので、
一通り走ったら”もういいか”になってしまう、
そんな感じの作品でした。
特に、特別秀でた部分は前述の通りないので
何もやり込み要素がないとなると、
多くの人は”サッと遊んでおしまい”になる可能性が
高いのではないかな？と、個人的には感じる作品です。
メモリーカード非対応も致命的
プレイステーション1の時代には結構あったのですが
このゲームも”メモリーカード非対応”なので
セーブすることすらできません。
電源を切ると、記憶喪失してしまうタイプです…笑
元々何のクリアマークもつかないですし、
セーブする必要性も確かにないと言えばないのかもしれませんが、
タイムアタックで記録を更新しても消えてしまうので、
さらに”やること”を削ってしまっている…
そんな、最悪な状態です。
他のシンプル1500シリーズにも
セーブに対応していないものはありますが、
流石にセーブぐらい対応させてくださいよ、という
感想しか浮かんでこないですね。
今の水準からすれば「リアル」ではない
題名に”リアル”などとついてはいますが
現在の水準からすれば、当然、リアルとは程遠い
（まぁ、これは仕方のないことですし、評価には特に関係ないですが）ので、
その点は注意ですね。
あくまでも”プレイステーション1時代”のお話です。
ただ、実際に私は当時のレースゲーム
（グランツーリスモ1、2やリッジレーサーシリーズなど）も
それなりの数遊んでいますが
その中で特別リアルかどうか、と言われると
「それほどでもないような…」という感じが
してしまいます（笑）
当時の水準で考えると決して「悪い」ということではありませんが
同時期の他のゲームと比べて特別”すごい”という感じでもなかったので、
リアルと名乗るほどのモノではないかな？という感じがするのも事実です。
コースと車はそれなりに収録されている
価格が1500円であることを考えると、
コース自体は9種類収録されており、
十分なステージ数だと思います。
グランツーリスモシリーズはもっとコースも多かったですが
例えばリッジレーサーの初期の作品は3ステージだったりしますし、
同時期の64のレースゲームにも3種類ぐらいしかステージがない
レースゲームはありましたので、
それを考えると、十分にコースは収録されていると思います。
この点は評価できる箇所ですね。
車も10台以上は収録されていたと思いますし、
TOYOTAの車であることも考えると、
この点も特に少なくはなく、
車・コースの収録数に関して言えば
値段の割に頑張っている印象は受けました。
それだけに”何かやり込み要素を盛り込む”点と
”メモリーカードに対応”という点を
頑張って貰えれば、もっと良いゲームに
なったのではないかな？という作品でした。
（今更そんなことを言ってももう、何十年前の作品なので
どうにもならないですが）
続編は発売されているの？
シンプルシリーズはこの後も展開されていて、
レースゲームもたくさん発売されていますが、
この「THEリアルレーシングTOYOTA」の続編にあたる
作品は発売されていません。
PS1のシンプル1500シリーズだと、これ以降に
「THEゼロヨン」というレースゲームなども発売されていますが
これは直線のレースゲームですし、
この作品とは全くの別物です。
PS2以降のシンプルシリーズでも
「THEオフロードバギー」や「エディットレーシング」など、
レースゲームは度々登場自体はしていましたが
やはり、リアルレーシングとは別物の内容であり、
”THEリアルレーシングTOYOTA”の続編にあたるタイトルは、
現時点では登場していません。
今更新作が出るとは考えにくいので、
”続編はない”と、いうことになりますね。
