「WINBACK 2 Project Poseidon(ウィンバック2プロジェクトポセイドン」は
コーエーから発売されたアクションゲームで、
ニンテンドー64で発売されて、その後プレイステーション2に移植された
「ウィンバック」の続編にあたる作品です。
(※前作レビュー・考察・裏技はこちら⇒ウィンバックを徹底解析)
2006年に発売された作品で、初代ウィンバックが
発売された1999年から、だいぶ年月が経過してからの
発売となりました。
私も「1」はかなり楽しんだので、「2」も、ということで
購入してみました。
ただ……完全に「別ゲー」になってしまっていて、
その魅力は失われてしまっていました。
前作を遊んでいなくても大丈夫?
題名こそ「ウィンバック」ですが
ストーリー上の関わりは全くないので、
初代ウィンバックを遊んでいなくても、
全然問題はありません。
ゲームシステムに関しても
隠れて、撃つ、という基本的な部分は
継承されていますが、だいぶ変わっているので、
前作を遊んでいても、別シリーズを遊んでいるかのような、
そんな感覚になるのではないかと思います。
逆に言うと、
「ストーリーのつながりが全くない」ため、
前作の続きや、関連作品として楽しみにしていると
拍子抜けすることになります。
前作で生存したキャラクターはもちろん登場しませんし、
話題も一切出てこなかったような気がします。
グラフィックはパワーアップしている
数少ない進化点としてはグラフィックです。
「1」は64での発売で、その後プレイステーション2に
移植されて、グラフィックは向上していますが、
それでも、PS2初期の時代のソフトです。
PS2版からも年以上経過して発売されたこの「2」は
当然グラフィックは、1と比べると大幅にパワーアップしています。
フレームレートもそこそこ良いので、
見た目の点に関しては、あくまで当時水準ですが、
「良い」と思います。
ストーリーは劣化。微妙な感じ
初代ウィンバックの魅力の一つは、
ストーリーだと私は思っています。
王道な展開ではあるのですが、
「誰がいつやられるのか」だとか
「誰が敵で、誰が味方なのか」だとか、
”先の展開が気になる”つくりになっていました。
しかし、今回は残念ながらそういう感じではなく、
プレイヤーサイドは3人の主人公+司令官で、
「明らかに全員最後までプレイヤーキャラ」な感じで、
誰がいつやられるか、などの緊張感が
まるでありません。
ストーリーも、緊迫した感じをあまり感じられず、
適当にボスが出てきて、
実は最後に黒幕と全部繋がっていました!的な話で
あまり面白味を感じませんでした。
少なくとも、先に進むのが楽しみなストーリー展開ではありません。
使いまわしのステージが多い
ステージは結構あるのですが、
使いまわしが非常に多く、
途中から、マンネリ化してきます。
1も同じ場所を通ることこそありましたが、
ステージごとに雰囲気も変わっていましたし、
同じ場所を通るのも、初期のバイオハザードのような感じで、
ミッションごとに区切られているとは言え、
「同じ施設の探索を続けているから」でした。
が、2は「別の施設に潜入しているはずなのに、
前と同じ場所」だったりするので、
設定上もおかしいですし、手抜きにしか見えません。
また、風景の変化にも乏しく
「似たような室内」が多いのも、厳しいですね。
マルチプレイはそこそこ楽しめる
対戦相手がいれば、ですが、マルチプレイは
そこそこ楽しめました。
前作のように、
ボスキャラクターがアンロックされて
そこでしか使えないボスの武器で、暴れまわる!みたいな
ことはできないのでここも前作と比べると
「劣化」しているのですが、
それでも、前作を考えさえしなければ、ある程度
遊べるラインには達しているかな、という印象を受けました。
ラスボスは誰?ラスボスネタバレ!
ラスボスは「マーカス」という国際的に手配されている男で、
ゲーム中にもチラホラとその存在が示唆されます。
(各エリアのボスと、マーカスがそれぞれ関わっているような感じですね)
そのマーカスと最後に戦う感じですね。
ただ、何のひねりもないので、
最初から「あ、これがラスボスだな」と分かってしまい、
そのままの展開になっています。
(そもそも説明書の裏表紙に大きくマーカスが写ってますし…笑)
前作は一応、敵のリーダーが途中で倒されてしまったりと
捻りがあり、その点も「2」のストーリーの単調さが
際立つ原因になってしまっている感じがします。
エンディング分岐について
前作にもエンディング分岐がありましたが、
今作は、前作ほど複雑な条件ではなく、
マーカス戦のあとに、マーカスが人質を取る場面が
あるのですが、その直後のマーカスを狙って撃つ場面で
成功するか、失敗するかでエンディングが分岐します。
成功するとグッドエンド、
失敗するとバッドエンド、という単純な流れですね。
失敗の場合は半分ゲームオーバーみたいなものですが
一応専用のシーンがあるので、興味があれば
見ておくといいかもしれません。
(真面目に狙えばたぶん失敗することは少ないので、
わざと狙いを外すなどする必要があります)
ゲーム内容が大幅に変わった最大の理由は?
開発元が変わったこと…
これに尽きると思います。
1は、現在「無双」シリーズを中心に展開している
オメガフォースが開発を担当していたのですが、
(当時、まだ無双シリーズが本格始動していない時代でした)
2が発売された2006年は、既にオメガフォースは無双を
作りまくり状態な時代だったため、
別会社が開発を担当しています。
そういったことも「内容がガラリと変わった」要因の一つと
言えそうですね。
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