「星のカービィ 天駆ける船と虚言の魔術師」は
2022年4月に発売された
カービィシリーズのノベライズ本の一つです。
2011年10月に発売されたWiiソフト
「星のカービィWii」のノベライズにあたる作品ですね。
こちらの小説を実際に読んだ感想を
お話していきます。
「星のカービィWii」のノベライズ
2022年に発売された小説ですが、
原作は2011年発売の「星のカービィWii」となっていて、
原作から10年以上もの月日が流れての
ノベライズとなりました。
個人的に「星のカービィWii」はカービィシリーズの中でも
かなり好きな作品ですし、
今でも思い出深い作品なので
カービィシリーズの小説は今回が初めてでしたが
挑戦してみました!
カービィWiiをプレイしたのは10年以上前なので、
懐かしみながら楽しめる感じで読み進めることができました!
ここから先では色々な細かい部分をお話していきます。
原作を知らなくても大丈夫?
”カービィシリーズ”を全く知らない人には
正直言って面白くないと思いますが、
(カービィたち主要キャラのことぐらいは理解している前提)
カービィシリーズを遊んだことはあるけど、
星のカービィWiiは遊んだことはない、と言う人であれば、
特に問題はないかと思います。
私自身は星のカービィWiiも遊んだことがありますが
”仮にWiiを遊んだことがなくても、他のカービィシリーズを遊んだことがあって
カービィをある程度理解していれば”
問題ないレベルの内容です。
もちろん、Wiiを遊んだ人でも楽しめると思います
(私は楽しめました)
長すぎず短すぎず、読みやすい小説
ページ数はそこまで長くなく、
文字もそんなに小さいわけではないので
ちょうど良い感じで、読みやすい小説です。
小説を慣れている人であれば
1日で読み終えることができるぐらいの量ですね。
途中にはイラストも記載されており、
場面ごとのイラストが時々出て来るので、
これも分かりやすくて良いと思いますし、
絵自体も綺麗なので、状況が分かりやすいのも〇ですね。
カービィたちが喋るので、違和感がある人もいるかも
アニメ版・漫画版・小説版などを
普段から見ている人は大丈夫だと思いますが
”ゲームのカービィしかやったことない”人だと
そこそこ違和感を感じる部分かもしれません。
ゲームでは、カービィもワドルディもデデデ大王もメタナイトも
基本的には「あまりセリフがない」ので、
小説内で普通にペラペラしゃべる主要キャラたちを見て
私も最初は違和感を感じました
(アニメ版は少し見たことありますが、それでも最初は…笑)
もちろん、ゲームと同じようにセリフなしじゃ
小説としては致命的ですから、これで良いですが
人によっては違和感がありそうな部分です。
原作とストーリー展開は同じ?
基本的には「星のカービィWii」とストーリー自体は同じで、
ゲーム中の舞台を攻略していき、
最後にマホロアと戦う展開になっていますが、
ゲーム内のレベル6にあたるエリア
「エッガーエンジンズ」だけなぜか省略されていて、
いきなり最終エリアの戦いに入る感じになっていました。
(まぁ、小説として考えると確かに
エッガーエンジンズはいらない気もしますけど)
その他の部分は大体同じですが、
メタナイトが早い段階からマホロアに疑いの目を
向け始めたり、
マホロアの心理描写などが描かれていたりと、
小説かつ、セリフがある故の描写もあり、
これは面白いと感じました。
一番の驚きの部分が最初から明かされてしまう
私は、Wiiで星のカービィWiiを遊んでいた当時、
マホロアが裏切るとは思っていなかったので、
非常に驚いたものです。
(それ以前にもカービィは裏切られているのですが、
その時点ではまだその作品を遊んだことがなかったので)
ですが、小説版では
マホロアが何かを企んでいる悪党であることは
最初から描かれてしまっているので、
この最大の驚きのポイントが
最初からある程度分かってしまうのは、
少し難しい判断ですね…
最初からマホロアの正体が描かれているからこそ、
↑のようなメタナイトが疑う描写や、
マホロアの心理描写が描けるのであって、
既にWiiの結末を知っている私は
そのあたりを面白いと思いましたが、
初めて「星のカービィWii」の物語を読む人にとっては
「マホロアの裏切り」という最大の重要なポイントが
最初から明かされてしまっているので、
このあたり、面白さにどう影響してくるのかな?という
複雑な気持ちがします。
私は”既に知っていた”ので、初めて読む人が
どう感じるかまでは想像できませんが、
マホロアの裏切りが最初からある程度明かされているのは、
なかなか難しい部分かな、と、思います。
細かな部分が分かりやすい!
カービィシリーズはあくまでもゲームメインで
ストーリー主体で長々とムービーが
挿入されたりするゲームではありません。
そのため、小説版では
ゲーム版では分からなかったような部分まで
描かれているのは、
ストーリーの理解もより深まりましたし、
良い感じだったと思います。
ただ、マホロアがどこ出身なのか、だとか
マスタークラウンとは何か?だとか、
そういうゲーム中でも分からなかったような
深い部分に関しては
小説版でも描かれていなかったので、
”小説版で明かされた新事実!”みたいのは
あまりなかったですね…!
とは言え、ゲーム版を当時、しっかりと遊んだ私にも
懐かしみながら楽しめる作品でしたし、
「カービィ」と「小説」が好きなら
買って損はないと思います。