「レミニセンス」は2021年に公開された映画で、
海面が上昇し、崩壊状態にある世界を
描く作品です。
ただ、それ自体がメインではなく、
その世界のには”過去の記憶を追体験できる技術”が存在していて、
こちらが物語の重要な鍵を握る作品となっています。
海面上昇の方はバックグラウンドを作るために存在している設定で、
あまりこっちの方は物語的には重要な部分でない感じですね。
こちらの映画を実際に見た感想をお話していきます。
一人の人物の行方を追う物語
主人公のニックは、
”過去の記憶を追体験できる装置”を使って
顧客に過去の追体験をさせる事業を営む男で、
(それ自体は作中の世界では普通に認められていることのようです)
その仕事に従事していましたが、
ある日、メイという人物がやってきて、
ニックはそのメイに惹かれて行きます。
ただ、そのメイが突然姿を消してしまい、
別件で犯罪グループの男の過去の記憶を調べて
(ニックは警察の捜査協力も行っています)いたところ、
偶然その男の過去の記憶の中にメイを見つけて、
メイは何者なんだ?と、ニックがメイの行方を追う…
という話になっています。
簡単に言えば、主人公のニックが
自分を騙していたかもしれない想い人を
探す、ということが主な目的の話になっています。
なかなか興味深い世界観
作中のメインの部分ではありませんが、
海面上昇により、一部地域が水没した未来の世界の
世界観は面白いところですね。
映像も綺麗なので、海面が上昇して変わった世界の
雰囲気を味わうこともできました。
(昼は気温が異常に上がっているらしく、人間は夜を中心に
活動するようになった、というのも面白いとこですね)
また、過去の記憶を追体験する装置も
面白い部分で、”バーン状態”(無理に記憶を引き出そうとするなど
した場合に脳がおかしくなってしまう)など、
面白い要素が色々と盛り込まれていました。
こうした世界観作りはなかなか面白いところですね。
意外と主人公は強くはない
主人公は何となく強そうなイメージを抱いて
映画を見ていましたが、
ジョーとの戦いや、終盤のサイラスとの戦いなどを
見てる限り”そんなに強そうじゃない”感じですね。
吹き替え版を見ていたので、
吹き替え版の声優さんがジェイソン・ステイサムの(吹き替え)声と
同じなせいで、頭の中で錯覚してしまったのかもしれません(笑)
ただ、何とかうまく潜り抜けていき、最後には核心に
たどり着いています。
クライマックス感は薄めの作品
物語自体は個人的にそれなりに好きですが、
映画としての”クライマックス”は少し弱めで、
最終決戦の派手なアクションのようなものがあるわけでもなく、
探していたヒロインのメイとも
直接再会するシーンはありませんでした。
と、言うのも主人公が真相にたどり着いた際には
もう”全て終わっていた”状態で、
事件の黒幕的存在のサイラスを捕まえて、
その記憶を追体験する形で、
”ここまで起きたこと”を突き止める感じで描かれるため、
もう、”終わっている”状態で真相が描かれます。
記憶を追体験する装置が登場する映画ならではの
クライマックスシーンだとは思いますが、
”既に全てが片付いてしまったあと”に描かれるので
映画としての盛り上がりには少し欠ける部分はあるように感じました。
結局、ニックが探していたメイは、
ニックに対しては本当に想いを寄せていた模様で、
サイラスに協力させられていたものの、
最後には改心、サイラスに逆らって自ら命を犠牲にしていたということが
判明しています。
映画の中でずっと探していたメイは、
もう既にこの世にはいなくなっていた…という結末でした。
そのような結末だったために、メイとの直接再会もなく、
その点は少し映画としての盛り上がりには欠けたような印象はありました。
最後の結末は印象的ではある
最終的に、メイが既に命を落としていたことを知り、
ニックはその原因となったサイラスを
”わざと”バーン状態(記憶の引き出す手順を正しく踏まなかったことによって
発狂してしまった状態)にし、再起不能の状態にします。
その後、ニックは「過去の記憶を辿る装置」で、
永遠にメイとの過去を楽しむ道を選び、
カプセルに入って、メイとの過去を永遠に繰り返す道を選ぶという
結末ですね。
ニックの同僚だったワッツが見舞いに来ている際には
年月が流れた様子も描かれているため、
数年~10年程度、ニックは現実に戻って来ていないことが
伺える結末でした。
この結末は(この行動自体は個人的には「うーん…」というところでは
ありますが)印象には残る結末で、
行動を理解できる・できないはさておき(私の場合は装置に入り続けるのは
どんなに幸せな映像だったとしてもちょっと…とは思ってしまいますね笑)
印象に残る結末で、映画としては好きな結末でした。
作中の犠牲者ネタバレ
「レミニセンス」の作中で犠牲になってしまった
登場人物をそれぞれご紹介していきます。
作中の時系列順に並んでいます。
(ただし、エルサとウォルターはどちらも命を落とした後に
語られるだけであるため、タイミングが逆の可能性もあります)
〇セント・ジョー
犯罪組織のリーダー的存在。
ニックと対峙した際にワッツに撃たれて命を落とす。
〇エルサ・カリーン
ニックらの客。サイラスによって命を奪われる。
〇ウォルター・シルヴァン
地主。後に息子の依頼を受けたサイラスに命を
奪われたことが判明する。
〇メイ
ニックが探していた相手。
終盤でサイラスに捕まったあと、
フレディの居場所をサイラスに知られないように
自ら命を絶ったことが判明する。
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