映画「ルビコン」のレビュー!作中の犠牲者ネタバレやラストの結末解説!

SF映画

映画「ルビコン」は2022年に公開されたSF映画で、
宇宙ステーション「ルビコン」に向かった主人公たちを中心に
物語が展開していく作品です。

主人公たちがルビコンに到着したすぐ後に
地球が謎のガスに覆われてしまい壊滅状態になるなど、
過酷な状況が描かれます。

こちらを実際に見た感想をお話していきます。

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「地球」に帰還できなくなった三人を中心に描く

物語自体の登場人物は基本的には少なく、
「ルビコン」に到着した主人公のハンナと、その相棒のギャビン、
そしてステーションに残った、地球の状況を救うことができる”藻”の開発者の
ディミトリ博士の三人です。

他にも登場はしますが、序盤にハンナたちと交代でステーションから去り、
すぐに退場する人物や、声のみの人物など、
ほとんど、三人以外の人物は登場しません。

ただ、物語的には宇宙空間に取り残された三人と
地球が壊滅状態に陥る不安、登場人物たちそれぞれの思惑など、
予算の低さはある程度感じながらも、良くできた映画だと感じます。

地球はあっさり壊滅状態に

物語開始時点から、地球には毒の霧のようなものが一部地域で
発生しているなど、不穏な状況で
主人公のハンナは、映画内の地球を牛耳る「ナイブラ」という
組織の一員で、地球の状況を救う可能性のある博士の”藻”を
奪うことを目的としていました。

ただ、映画開始早々、地球の毒の霧が急激に広がり、
地球はほぼ壊滅状態となってしまい、
ステーションにいる三人は”帰る場所を失った状況”で、
ステーションの中で過ごします。
この部分が、映画のメインの部分ですね。

地球の状況などについてはあまり深くは描かれませんが
ラストでは「生存者」がいたことは明かされています。

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不器用な三人の生活

宇宙ステーションに残された三人は、
地球が壊滅状態となったと知り、それぞれ絶望します。
ハンナも、相棒のギャビンも、ディミトリ博士も
人間らしい不器用な部分もあったりして、
そういった中での物語はなかなか興味深い内容でした。

宇宙ステーションの中での生活も
なかなか生々しい感じで、良かったと思います。

地球の滅亡を知ったギャビンが自ら命を絶とうとしたり、
息子が犠牲になったことを知った博士が一時的に
周囲との関りを絶とうとしたり、
三人が和解したと思ったら、地球の生存者から
連絡が来て、また対立したり、と
色々なトラブルやぶつかり合いが描かれています。

ある意味、人間らしい結末に

最終的には、シェルターに逃げ込んだ生存者の代表・エスターから
連絡が来て、”藻”を地球に持ち帰れば
その人たちを救える、という展開になります。

博士は反対、残りの二人は賛成の立場でしたが
後にエスターが、嘘をついていることを知り
(他を犠牲に関係者の自分たちだけ助かろうとしているような感じのこと)
ハンナは反発、反対に回ります。

ただ、そこにはギャビンの両親がいるためにギャビンだけは
ステーションごと、地球に着陸する方法(つまり宇宙には戻れない)で、
藻を持ち帰ることを提案しますが、ハンナと博士が拒否、
物語の中盤で、地球の壊滅を知り、ギャビンが命を絶とうとした際に、
博士が”三人いないと、ここの酸素が維持できない(二酸化炭素の都合上)”と
言葉を口にしていたため、
ギャビンが自分が自ら命を絶って、ステーションの人間が残り二人になれば
ハンナと博士はイヤでも地上に降りなければならない(=ギャビンの両親も救われる)
状態になると判断、今度こそ自ら命を絶ってしまいます。

ただ…この博士の言葉(三人いないと酸素が維持できない)は、
ギャビンが二度と自ら命を絶たないように咄嗟にその時ついた嘘で、
ギャビンは嘘を鵜呑みにして自ら命を絶って、
それこそ”無駄に命を落とす”結果となってしまいました。

しかも、その後に博士が「二人じゃ酸素が維持できない」と、
地上にやむを得ず降りようとするハンナに対して、その事実を
打ち明けたために、ハンナは地上に降りず、
”嘘をついていた生存者たち”は、酸素切れで全滅(ギャビンの両親も含む)するという
色々合理的な判断ができない人間らしい結末が描かれていました。

その後、何年か経過したのか、ハンナの子供(三人がいる間にできた)は
無事に生まれた様子で、ハンナ、ハンナの子供、博士の三人で
宇宙ステーションで暮らしていましたが、
地球の生存者(恐らくエスターたちとは別のグループ)から
連絡が入るところで物語は終わります。

ギャビンがあまりにも無駄に命を落としてて
ある意味可愛そうですね…笑

このあとは、恐らく博士とハンナが相談して
場合によっては地上に降り立つ感じになっていく…のだと思います。
(描写から、地球の霧も晴れて、環境は回復したことが示唆されています)

作中の犠牲者ネタバレ

映画「ルビコン」で犠牲になってしまった
登場人物たちをご紹介します。
※作中の時系列順に並んでいます。(クノップのみ安否不明のため最後にしてあります)

〇ジェイソン
〇ダニーロ
元々ルビコンにいた職員たち。
ハンナたちと交代で地球に帰る途中にトラブルにより犠牲となる。

〇ギャビン
ハンナに同行していた学者。終盤で地上の人々を救うために
自らの命を犠牲にする。

〇エスター
ナイブラの地下施設の生存者たちのリーダー。
ハンナを騙していたことで、ハンナの怒りに触れて見捨てられたために
酸素が尽きて、犠牲になったものと推測される。

〇クノップ
ハンナの妹。地球がガスに覆われた際に犠牲になったと思われる。
(※安否不明 生存の可能性もあり)

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