「タイムリーパー~未来の記憶~」は2019年に公開された映画で、
”少し先の未来”が見える男を主人公とした映画です。
その力で、主人公は自分と恋人が命を落とす未来を
見てしまい、後半ではそれを回避しようと
タイムトラベルを繰り返して、
出来事を変えようとしていく姿が描かれます。
こちらを実際に見た感想を、それぞれお話していきます。
序盤と中盤以降では大きく物語が異なる
序盤は主人公が”未来を断片的に見ることができる力”で、
自分の最後と、偶然出会ったヒロインの最後を見てしまい、
何とか逃げようとする…というものになっています。
序盤~中盤は、この展開が主軸で、
タイムトラベルの要素はなく、
あくまでも”未来を見ることができる主人公”が、
逃げようとする話が展開されます。
主人公自身”俺が見た未来は変えられない。必ず起きる”と
諦め気味の性格であるため、逃げる…と言っても
どこか消極的な逃亡です。
その後、中盤で主人公が追いつめられた際に
協力者の人物が”タイムトラベルする薬”を主人公に注入、
そこから物語は急展開してタイムトラベルをしながら
歴史を変えようとする話に変わっていきます。
てっきり、主人公の未来予知的な力しか出て来ないのだと
途中までは思っていたので意外な急展開でしたし、
中盤以降の方が個人的には面白い印象を受けました。
(序盤は少し退屈な部分もあるかも)
大体主人公が原因だった
序盤から、色々な場面に伏線が貼られており、
序盤で急に襲ってきた男や、
吐いていた男、最後に逃げのびた場所で
何者かがやってきた展開など、
それらは全て”自分”が、原因であったことが
順番に分かっていきます。
タイムトラベルした自分自身が、
主人公の周りで色々コソコソやっていた、ということですね…。
(このあたりは前に見た「トランスフューチャー」という映画に似てる展開でした)
歴史を良い方向に変えるどころか、
ますます状況が悪化していく感じも、
なかなか見応えがある展開でした。
ヒロイン関連の展開は不自然
作中では、主人公がヒロインを守ろうと
歴史を変えようとしていく…のですが、
そのヒロインが作中開始時点では完全に”他人”で
たまたま男に絡まれていたところを助けて、
そこから意気投合…という感じですが、
作中の出来事では1日も経過していない状態で、
”あんな短時間の間にお互いにあんなに親しくなるなんて不自然では…?”と
思ってしまいました(笑)
普通、あんな風に出会って、しかも主人公が
怪しい男と絡んでいる姿を見たり、
その後、事件に巻き込まれそうになったら
確実についてこないと思うのですが…笑
もしかしたら海外では意外と当たり前なのかもしれませんが
「え?こんなことある?」と個人的には
あまりのスピード感ある展開にびっくりでした(笑)
出会って1日であそこまで運命を共にするわけがないような…?
映画なので全然不自然でも良いのですけど、
笑えてしまいました!
最後の結末ネタバレ&考察
最終的に、主人公はタイムトラベルを繰り返した結果
”未来を見る”能力で見たのと同じことが起こり、
命を落としてしまいます。
ただし、ラストシーンではそれによって
アンジェラ(ヒロイン)が撃たれる場所がわずかにズレて
助かっていて、主人公もタイムトラベルの注射を打つのを
直前でやめてアンジェラの元に駆け付け
結果的に「二人とも助かる」に歴史が改変されたことを
示唆する描写で物語は幕を閉じています。
…ただ、こうなると命を落とした主人公はどうなったのか、
真面目に考えるとおかしくなりそうな感じですが(笑)
”改変された部分”より先に進んでいた歴史の部分は
流れから切り離されて並行世界になる…
(命を落とした主人公の時間軸はそのままで、
新たに、主人公とアンジェラが助かる時間軸が発生して
分岐、二つの並行世界が存在する感じ?)に
なるのかな?と個人的には感じています。
最後、主人公はそのままタイムトラベルしてしまって…の方が
物語の展開的にはしっくり来るような気がしましたが
ハッピーエンドにするためには仕方なかったのかもしれません。
(主人公がアンジェラが無事なことに気付かずタイムトラベルしていれば、
主人公は永遠にあの展開を辿ることになり、不自然にはならなかった
気がします)
あの二人組は…
主人公とレイを裏切った
サル(動物の猿ではない)と、テリーは
逃亡したまま登場せず、
何のバツも受けることなく、
物語が終わってしまいました(笑)
憎まれ役な敵キャラクターだったので
最後に倒してほしかった気もしますが、
物語のメインの部分ではないので
仕方ないですね(笑)
割と主人公に仕事を依頼したレイが
予想以上に主人公に思い入れがある感じなのも
印象的でした
(撃ってしまったあとの反応など)
作中の犠牲者ネタバレ
「タイムリーパー~未来の記憶~」で犠牲になってしまった
登場人物たちをご紹介していきます。
改変があった人物は、後半に記載しています。
〇ジミーの母親
主人公が小さい頃に事故によって命を落としている。
〇レイ
終盤でジミーから、サルらの裏切りを聞かされるも、
サルの制止を無視したテリーに撃たれて命を落とす。
〇アンジェラ(改変前)
レイの放った銃弾が直撃して命を落とす。
改変後は、銃弾の当たり所が変わり、無事に生還した模様。
〇ジミー(改変前)
アンジェラを守ろうとした際にレイの銃撃を受けて負傷、
その後過去に飛ばされて、エリオットの目の前で息絶える。
改変後は、ジミーがタイムトラベルの薬を使わずに
アンジェラの元に駆け付けたため、運命が変わった模様。
⇒映画レビュー一覧へ戻る
「タイムリーパー ~未来の記憶~」以外の映画のレビューは↑からご覧ください。