「アルマゲドン2020」は2020年に公開された映画で、
アサイラム社制作による
ディザスター系の映画です。
内容としては地球に流星群と小惑星が迫って来ていて、
このままだと地球は滅亡してしまう…!という形の
シンプルな内容になっています。
こちらの映画を実際に見た感想をお話していきます。
迫りくる小惑星に立ち向かう
アルマゲドン系は、その時によって
地球に迫る危機が異なっていて、
私が今までに見た2009では磁気の乱れによる滅亡の危機、
2012はブラックホールのようなものが接近している…
というものでした。
今回見た「2020」は単純に”小惑星”と”流星群”
つまりは、隕石で、今までに見たアルマゲドン系と比べると
シンプルでした。
あまり捻りすぎず…というのもたまには良いですね。
一般人の描写がほぼないので、危機感が0…
アルマゲドン2020の最大の問題点は
”主人公たち視点”の描写しかほとんどなく、
”一般人の被害状況”を描くような描写がほとんどないので、
”地球が危機に陥っている”という感じが
全く映像から伝わってこない点ですね…
ディザスター映画としてはかなり致命的な部分であると感じます。
どのディザスター系映画でも、大抵、
一般市民が逃げ惑うような描写や、
街の被害状況のような描写が必ずあるのですが
本作はほとんどそういう描写がなく、
主人公たちと、軍の司令部のような描写がほとんどで、
とにかく”地球が危機に陥っているという雰囲気が作れていない”です。
言葉では説明されても、やはりそういうシーンがないと
インパクトに欠けてしまいますね…。
「アルマゲドン2009」では、避難所のシーンや、
一般人が磁気の乱れに伴う現象で犠牲になるシーンがありましたし、
「アルマゲドン2012」も、ブラックホールの接近によって、
崩壊する街の様子だったり、略奪に走る人、避難所の描写などがありました。
ただ、「アルマゲドン2020」は、それらが欠けているので、
物語としてはまあまあ見れる部類なのですが
”ディザスター映画としての魅力”がなくなってしまっているような
そんな印象を受けました。
少しSF的な要素も
アルマゲドン2020の世界は、少し現実より技術が
発達しているのか、
地球周辺にシールドを展開する描写が唐突に出てきて笑えました(笑)
(SF好きは好きそうな感じ…)
また、VRのゴーグルみたいのをつけて何か作業するような
描写もあり、
(この作業中の描写が妙にシュールなのも笑えます)
少し現実よりも、技術が発達した世界が舞台になっているようです。
主に作戦のぶつかり合いが中心
本作は”主人公たちの内側の描写”が中心で、
上でも書いた通り”関係者以外はどうなっているか不明”な
状態の映画です。
隕石への攻撃方法を巡り、軍部と意見が分かれ、
流星群の後に、大きめの小惑星が接近している証拠を
突き付けるために奔走するのが前半、
そして後半は信じてもらうことに成功し、隕石をどうにかする、
という感じの展開になっていて、
ほとんどのシーンがそれらに時間が費やされています。
モブキャラはほとんど出て来ないので、
”実際、この世界で何が起きているのか”はあまり描かれません。
何を言ってるか分からないけど、とにかく解決
終盤では、隕石の撃退方法が語られますが
何を言っているのかよく分からないまま
それが実行されて(笑)、発電所に戦闘機をぶつけて、
放電を起こすことで隕石の周りで不発したミサイルの
爆発を誘発、隕石を破壊することに成功しました。
こんなやり方で大丈夫なの…?と、心配になってしまう感じですが
作中の登場人物たちは「やったぞ!」となっていたので、
無事に解決したのでしょう(笑)
どれほどの被害が、各地に出ているのかは
作中では語られていないため
終始、”主人公たち以外は眼中になし”な感じの
ディザスター映画でした。
その他の気になったポイント
その他に気になった部分を少しだけお話しておきます。
・普通に車が走ってる
終盤の隕石が降り注ぐシーンなどでも、背景をよく見ると
”普通に車が走っていて”日常生活が見えてしまいます。
同社の他のディザスター映画でも、”崩壊してるはずなのに普通”なシーンが
あったので(ジオ・ディザスターという映画です)
これは加工でもなんでも、消してほしいような気はします(笑)
・雑な治療シーン
主人公の一人、カートが怪我を治療するシーンがあるのですが
物凄く適当にテープを貼っていて笑えます(笑)
・シン大佐のボール
シン大佐が片手でずっとボールのようなものを転がしてるのが
気になりました(笑)
ただ、最初は主人公たちをひたすら疑ったり、
改心したあとは急にいい人になったりと、
個人的にはこの映画で一番好きなキャラでした(笑)
作中の犠牲者ネタバレ
「アルマゲドン2020」の作中で犠牲になってしまった
キャラクターを作中の時系列順にご紹介します。
〇保安官
最初に被害を受けた住宅の住人を訪れていた保安官。
隕石が降り注いだ際に逃げきれずに犠牲になる。
〇住人
最初に被害を受けた住宅の住人。
保安官同様に、隕石が再度降り注いできた際に犠牲になる。
〇べス
グウェンの助手。
調査中の隕石落下で負傷し、そのまま息絶えてしまう。
〇シン大佐
基地に隕石が降り注ぎ、足場が崩落した際に
巻き込まれてしまい、
グウェンが助けようとするも、間に合わずに落下、命を落とす。
ラストの結末ネタバレ
最後は、グウェン発案の作戦で、
航空機を発電所にぶつけ、放電を起こすことで
隕石の破壊に成功、
ハッピーエンドとなっています。
グウェンはその航空機に乗っていましたが
発電所にぶつける直前に脱出しているため、無事でした。
世界規模でどのぐらい被害が出たかは
作中では描かれていませんが、
とりあえず無事に解決したようでした。
〇他のアルマゲドンのレビュー〇
・アルマゲドン2009
2009では「磁気嵐」によって地球が危機を迎えています。
・アルマゲドン2012
2012版は、ブラックホールによって滅亡の危機を迎えます。
・アルマゲドン2021
2021は「隕石」が地球に近づいて来る王道タイプのシチュエーションが描かれます。
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