レッド・グラビティのレビュー!明確な説明がない部分も多い作品!

SF映画

「レッド・グラビティ」は2022年公開の
SF映画で、”レッドムーン”と呼ばれる謎の赤い月が
地球に接近し、地球自体も既に環境がボロボロで
崩壊しそうになっている世界を描く作品です。

世界観はとても良く作り込まれている一方で、
説明不足(あえてかもしれませんが)な部分も多く
そういった部分は気になる人もいるかもしれません。

そんな、レッド・グラビティを実際に見た感想を
お話していきます。

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荒廃した地球に「赤い月」も接近中

作品の内容としては、荒廃した未来の地球が舞台で、
出現した「赤い月」から得られる謎のエネルギー「ルミナ」を
利用することで、何とか生活を維持していましたが
(その為、未来的な技術と荒廃した地球ならではの雰囲気が
 混ざった不思議な世界になっています)、
突如としてこの「赤い月」が地球に接近を始めて、
滅びが近付いている状態の世界で、物語が描かれて行きます。

主人公はこのレッドムーン破壊の任務を唯一こなせる技術を持つ
飛行士でしたが、任務の直前に逃亡していて、
主に逃亡生活を中心に物語が進んでいきます。

世界観は上手く作り込まれている

独自の設定も始め、
未来でありながら荒廃している、
どこか不気味な世界観は非常にうまく作られている印象で、
世界設定に関しては個人的には好きな内容でした。

一見、映画の本筋とは関係のないような部分まで
細かく作られていることで、その世界のリアリティも増すと思いますし、
特にこういう独特な世界観の作品の場合は
重要な事だと思いますので、この点は良い部分だと思います。

また、映像に関してもよく作られており、
地球に接近している”レッドムーン”の不気味な感じもいい感じでした。

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本筋の部分で説明不足が目立つ

「あえて」想像の余地を残すためなのかもしれませんが、
物語中では”説明不足”に感じる部分が結構目立っており、
主人公の謎の予知能力的な能力や、主人公の兄の人の心に干渉するような能力、
これらに関しては説明があまりない他、
”赤い月”についても最後まで謎のままで
ラストで主人公が取った行動の意味、その結果どうしてああなったのかも
あまり明確にされておらず、本筋の部分での説明不足が
目立っていました。

また、登場人物の行動も不明なところが多く
”なぜ、兄は主人公を追いながらあのような行動をしたのか”や、
”序盤では兄の安否を心配していたのに、終盤ではあっさり敵対したのか”など、
少し不可解な行動も目立ちました。

この点は、ハッキリしない部分が多い映画が苦手な人には
苦しく感じるかもしれません。

私個人としては、想像で補ったり、勝手に納得するタイプなので
平気でしたが、そういう部分(曖昧なまま終わる部分)は目立ったので、
その点は感想として書いておきます。

不気味な演出は〇

作中で地球に接近している「レッドムーン」は
得体の知れない感じが出ていて、良いですね。
特に、エリオットやポールがレッドムーン目指して
飛行している最中は、さらに不気味さが増していました。

個人的には月が落下してくるゲーム「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」を
少し思い出しました(笑)
※知らない人は検索してみると何を言ってるかすぐに分かると思います。

あとは…主人公のポールを追う追手として
出て来ていた兵士が不気味でいいですね…
普通の人間なのだとは思いますが、顔がマスクのようなもので
覆われていて、よく分からない言語のようなものを喋っているので
かなり不気味な存在でした。
(結局あの兵士たちが何なのかは不明のまま終わっています)

主人公の兄のエリオットも不気味で、
不気味な笑顔を浮かべながら人々を葬りつつ、
主人公を追跡する様子はなかなか恐怖でした。

最後の結末は謎も…

ラストでは、主人公のポールが”目指していた森は存在しない”と悟り、
さらには自分が小さい頃に書いていたメモを発見、
そのメモの内容が未来予知のような内容で、
最終的に”自分があることをする”ことで、赤い月を
逸らすことができることに気付きます。

そして、ポールは逃亡をやめて
赤い月めがけて宇宙に飛び立ち、
赤い月の付近で自ら自爆、
その結果、赤い月は突如として軌道を変えて
地球はとりあえず救われた…という結末でした。

ただ、”赤い月が逸れる理由”はよく分からないままかつ、
仮に赤い月の衝突がなくなっても、
地球は既に崩壊状態である上に、
荒廃した未来の地球のエネルギー源となる「ルミナ」
(赤い月から得ている力だったはずなので、赤い月が去って行けば
ルミナも手に入らなくなる?)が枯渇することで、
やはり破滅の未来しか待っていないような…
そんな気もしてしまう終わり方でした。

ただ、物語自体は赤い月がそれてめでたしめでたし…な
ところで終わっているので、その先どうなるのかは分かりません。

作中の犠牲者ネタバレ

「レッド・グラビティ」の作中で
犠牲になってしまった登場人物たちを
それぞれご紹介していきます。
作中の時系列順に並んでいます。

〇エルマの父親
謎の力を手に入れたエリオットによって、
自ら命を絶つように仕向けられて命を絶ってしまう。

〇店の店主
謎の力を手に入れたエリオットによって、
エルマの父親の時と同じように、自ら命を絶ってしまう。

〇エリオット・W・R
ポールの兄。終盤でポールと直接対峙するも、
ポールに撃たれて命を落とす。

〇ポール・W・R
レッドムーン破壊のために宇宙へ飛び立った後、
レッドムーンの軌道を逸らすために自ら自爆する。

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